先日の「いごってなあに」と合わせてもう一冊、囲碁の絵本を買いました。
それがこちら、「ぱちんぱちん」
作者の森善哉(もりぜんさい)さんは、保育士さんでありつつ、学校囲碁指導員もされているそうです。言葉から想像するに、ボランティア的に小中学校とかで放課後の囲碁クラブなどで指導する感じなのでしょうか。
そして2児の父親(同じ!)。
この絵本、単なる可愛い囲碁絵本ではなく、実は囲碁の上達に必須な「石の形」掴むのにとても役に立つのではないか?と感じています。
「ぱちんぱちん」おススメの理由①絵が可愛くて碁石に対する親しみが増す
「0歳からの囲碁教室」とサブタイトルにあるように、内容はとてもシンプルでイラストも可愛いです。碁石が並んでいて、それらが猫や雪だるま、ハチなど他の身近なものに変わります。
この絵本を読むことで、子どもたちが白と黒のシンプルな碁石に対して親しみを持つことが出来ます。ウチの子供たちにとっては碁笥の中にある黒石も既に「ねこちゃん」に見えているかもしれません。
親がどれだけ「これはただの黒い石じゃなくてねこちゃんなんだよ」と言っても絶対に通じませんが、この絵本を読むと一発で浸透します。それぐらい子どもたちにとって絵本は真実なんだなぁと感じました。
「ぱちんぱちん」おススメの理由②石の形に対する感度が増す(と期待)
「黒石=ねこちゃん」、「白石=てるてるぼうず」という対応ができるようになって、ページが進むと石が複数並んだ絵が出てきます。
「黒石が3つ並ぶ=ありさん」のように、より複雑に、かつより自由に碁石から他のものを想像することができるようになると期待できます。
将来子供たちが碁石アートとか始めないかしら、それぐらい想像力を膨らませながら碁盤を眺めてくれたら面白いな、と思ってみたりします。
それともう一つ、石をある程度のまとまりで認識することに役立つのではないかと思っています。
ある日囲碁ウォーズで対局をしていると、スマホの画面をのぞき込んだ娘が盤面を見るや否や「あーはちさん!(切り違い)」と指摘。娘には既に白と黒の石の集まりが色々な動物や他の身近なものに見えているのかもしれません。
先日紹介した「いごってなあに」では碁盤を広く見ること、また石のつながりを意識した見方が培われるのではないかと期待できるのですが、一方この「ぱちんぱちん」では、石が密集した場合の局所的な戦いに役立つ「石の形」に対する目を養うのに役立つのかも知れません。
0歳から読める最強の囲碁導入本かも知れません。絵本侮りがたし。